ハウス・ミュージックがより成熟した段階へと移行しつつあった時期に、ディー・ライトが3rdアルバムとしてリリースした本作は、従来のサンプリング主体のアプローチから、より生楽器の演奏によるグルーヴへのシフトした仕上がり。変化が顕著にわかるのは”P-ファンク”のレジェンド、”ブーツィー・コリンズ”や”フレッド・ウェズリー”を起用しとりますね。当時のレイヴ・カルチャーの社会的な沈静化が進む中で産まれた本作はダンスミュージックの側面である”享楽”的な部分から脱却し「美しい」ハウスミュージックの可能性を模索し提示し始めているのにも気づかされます。HouseがDeepな方向へと突き進む中で生まれた90s N.Y. Houseの名盤。